My Fairy Kingdom

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<<   作成日時 : 2008/03/02 11:58   >>

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日本語にすると「もう二度と」。

まるで前曲の喧騒が嘘のように、まるで朝の光とともに妖精たちがスーッと姿を消してしまったかのようにこの曲が訪れる。

夜と朝の境い目を告げるかのようにベースが短いメロディを奏でる。
(CDでは"The Fairy Feller's Mater Stroke"の2'33'')
朝を告げる鶏?にしては、落ち着いた音色ではあるが・・・。

記念すべきフレディによる初のピアノ弾き語り曲。
キーも、いかにもな"F"。
イントロから頻繁に使われる"sus4"の音("F"[ファ]の場合は"ラ#")がポイント。
「戦慄の王女」では本当におまけのような存在だったピアノが、いよいよQueenの中で不可欠なピースとなってきた。
小曲ではあるが、目まぐるしく展開してゆくブラックサイドの一連の流れの中で非常に大きな役割を担っている。

登場人物はたった2人のみ。
"私"と"あなた"。

恋人同士?
それとも親子?

にもかかわらず、"私"を表す言葉は、所有格の"my"と目的格の"me"。
つまり主格の"I"を使わないことで、"私"の無力感がものすごく強調されている。

漠然とした、しかも一方的な立場からの言葉で語られる別れは、誰もが自己の経験を投影してしまうことだろう。

1コーラス目では、"私"が"あなた"をいたわる気持ちが切々と綴られる。
There's no living in my life anymore
(私の生活の中にはもう何も生きているものはいない)
The seas have gone dry and the rain stopped falling
(海は干上がり、もう雨が降ることもない。)
Please don't you cry anymore
(でも、あなた、お願いだからもうこれ以上泣かないで)
Can't you see ?
(わかるでしょう?)
Listen to the breeze
(そよ風に耳を澄ませて)
Whisper to me please
(私に囁いて)
Don't send me to the path of nevermore
(私を不帰の小道に置き去りにしないで)

しかし、2コーラス目では、"あなた"の"私"に対する態度がずいぶん冷たいものであるということがわかる。
Even the valleys below,
(深い谷底でさえ)
Where the rays of the sun were so warm and tender,
(とても暖かくて優しい日の光が届いていた)
Now haven't anything to grow
(今じゃあ、何一つ育ちはしない)
Can't you see ?
(わかるでしょう?)
Why did you have to leave me ?
(どうして出て行かなければならなかったの?)
Why did you deceive me ?
(どうして私を騙したの?)
You send me to the path of nevermore
(あなたは私を不帰の小道に置き去りにするのよ)
When you say you didn't love me anymore
(あの時にはもう私のことを愛してはいなかった、と口にすることでね)
Nevermore
(もう二度と・・・)

1コーラス目と2コーラス目は同じ二人?
随分、二人の間の空気が違うように感じられるが・・・。
考えすぎ?
単に韻を踏むためにそうなってしまっただけのことかも知れないが。
ちなみに、"私"が女性っぽい口調になっているのには何の根拠もない。

2コーラス目、0'51''あたりからの発展的展開がいかにもフレディ。
エンディングに向け、ギターオーケストレーションを始めとするほかの楽器やコーラスも登場はするが、中心はあくまでもピアノ。

"the path of nevermore"(不帰[かえらず]の小道)
この言葉は何か、神話的なものを想起させたりもする。
フレディにとってもう二度と戻れない場所とはいったいどこだったのだろうか?

さあ、リスナーたちはいよいよ引き返すことのできないさらなる深みへと歩を進めることになる。
次回は、ブラックサイド4曲目。
"The March of the Black Queen"。

Nevermore
  with their pictures taken in their younger days



Nevermore BBC Session Version
な、な、なんと、世の中にはまだまだ凄い音源が存在するものです。
100%マニア向け!されど驚きの大胆アレンジ!!
November 14 2008更新


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Lily of the Valley (谷間のゆり)
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My Fairy Kingdom
2008/04/02 00:22
You Take My Breath Away
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My Fairy Kingdom
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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
ビデオの最後にピエロのQUEEN出てきましたね。
あの写真は見た事ないです。

ノーシンセサイザーがうりでしたが音の厚みから考えると当時としては他のバンドを大きくリードしてますね。
流れ星
2008/03/02 13:58
この曲がセカンドに収められた意味はとてもとても重要な事だったと思います。
元来ピアノが好きなので、大貫妙子のアルバムも買いましたね。
オッチャン
2008/03/02 17:58
流れ星さん。
あの写真は"It's a Hard Life"(「The Works」収録)のPVのコスチュームです。
ある意味、生演奏を念頭におかずに、あそこまで徹底した音作りには頭が下がります。

オッチャン!
ピアノいいですよね。自分はギター弾きですが、ピアニストとドラマーにヒーローが多いです。Billy Joel、Joe Jackson、Ben Foldsなどピアニスト万歳!
lifeisreal
2008/03/02 21:47
はじめまして。lifeisrealさん。流れ星さんのところで見かけるかたですよね。
QUEENは1枚目〜オペラ座の夜あたりをよく聞いたモノです。QUEENU好きでした。やや音の重ねすぎからか、こもった音質ですが、アルバム全体の構成、展開、曲の美しさ・・・。好きなアルバムです。NEVER MORE もいいですね〜。いまでも結構うたえそうです。そして、MARCH OF THE BLACK QUEEN ですか。次は。これ展開がドラマティックなんですよね〜。
また、寄らせてください。
ポッキー
2008/03/05 01:09
ポッキーさん、ありがとうございます。
特に1枚目・2枚目は音の抜けが悪いですよね。でもそれを補って余りあるだけの魅力が満載です。
現在"Black Queen"にかかっていますが、年度末で仕事でてんてこ舞いのためなかなか進みません。
ただ、今までで最長の記事になることは間違いなさそうです。
またぜひいろいろ聞かせてください。
lifeisreal
2008/03/05 05:42

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