My Fairy Kingdom

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zoom RSS Tenement Funster

<<   作成日時 : 2008/03/24 01:46   >>

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日本語にすれば「アパート暮らしの道化者」。
ロジャー作。
おそらくQueenとしては、ライブで演奏されることはなかったであろう。
最初に聴いた頃、正直「この曲なければいいのに」と思った時期もあるが、これと次の"Flick 〜"への繋がりも背筋がゾクゾクするくらいカッコいいと大人になれば分かるのであった。

この頃まで、マネージメントと結んでいた契約が彼らにとって非常に不利なものであり、レコードの売り上げから入るお金の多くはマネージメントに搾取されていたことはご存じの通り。
(その恨みつらみが"Flick of the Wrist"や、後に"Death on Two Legs"として実を結ぶことにもなる)

それなりに知名度が上がってきたにもかかわらず、楽器も満足に買えずアパート暮らしのまま。
そんな状況をそのまま歌に詰め込んだ作品。
"funster"(道化者・いろもの)とは、自分たちを揶揄して例えた言葉であろう。

「戦慄」、「II」と1曲ずつながら、かなりソリッドなロック路線の曲を提供していたロジャーだけに、この曲は大きな変化がみられる。
ひょっとしたら、バンドで練り上げてゆくうちにこういう形で収まったのかも知れないが、もしも最初からこれがロジャーの狙いであったなら、コンポーザーとしての大きな躍進である。
ボーカルも、歌詞の内容は「ぼやき」であるにもかかわらず、ムーディでソウルフル。
一体、ロジャーに何が?

シンプルなアコギのアルペジオ。
この時点で今までのQueenからは考えられない。
しかもコードは"Em / Am"と超シンプル。
My new purple shoes, bin' amazing the people next door
(俺の新しいパープルの靴、隣のやつらは目を丸くしてるよ)
And my rock 'n' roll 45's, bin' enraging the folks on the lower floor
(そして俺のロックンロールの7インチ、下の階の奴らはカンカンさ)

"〜, bin' amazing ...."という部分は、おそらく"My new purple shoes have been amazing 〜."という現在完了進行形の変形だと考えるのが自然かと。
"45's"というのはもちろんドーナツ盤(シングル盤)のこと。

0'24''〜
D    / Dmaj7   / D7     /       /

この部分を聴くとアコギがドロップDでチューニングされていることが分かる。
0'35''〜
Em     / Am     / Em     / Am     /
Em     / G      / C      / Eb     /
D Dmaj7 / D7     /

このパートからリズム隊が登場。
ドラムとベースの対比が面白い。
登場直後よりドラムは比較的音数が多い。
されど、いつものロジャーのようにドタバタ感が少ないのは、全体的にアタック重視で低音が出過ぎていないため。
それに対して、登場直後のベースは音数は少なく、音色は太くどっしりと。
そして、いわゆるAORのように高音で彩りを添える。
赤のマーカー部では高音で"ドレミbー"、緑のマーカー部では高音で"D"に対する7度の"ドドドドー"。
このあたりの味付けが、後のジョンのブラックミュージックへの傾倒を暗示している。(というのはどう考えても強引過ぎる。。。)
また、"G"のところから上記のパートの最後までストイックな4分打ちのピアノも聞こえてくる。
この後、サビはヘビーに展開してゆくのだが、ここまでの"大人"なアレンジがあるために、この曲のロジャーは、いわゆる「ロック馬鹿」からの脱皮を感じさせる。
そう、彼はどんどん進化してゆくのだ!
(サビ、1'00''〜)
Em       Am
Ooh give me a good guitar,
(嗚呼、いいギターをくれよ!)
        Em           Am
and you can say that my hair's a disgrace
(そうすりゃ、おれの髪の毛をけなしてもいいぜ!)
Em           G
Or, just find me an open car,
(じゃなきゃ、オープンカーでもいいよ)
        C        Eb     D
I'll make the speed of light outta this place
(光の速さでここから出てってやるぜ!)
Em     / G      /
G#m    / B      / G#m    / B      /
G#m    / B      / Eb     /        /
→サビの先頭の"Em"へ

サビからギターソロにかけての展開である。
ロジャーの多重録音によるバックコーラスもGOOD!
ちなみに、歌の最後"〜this place"の部分の"D"のみ2拍(2/4)の進行。
それにしても、強引な転調の上に変てこなタイミング(青の部分)でドラムのフィルインが入るためにどこからどうなっているのか訳が分からない。
一応、"Em〜G"の2小節は転調へのつなぎ。
転調して"G#m〜"がギターソロと考えるのが自然かと。。。
ブライアンもディレイでスペイシーなムードを醸し出している。
ソロのラスト"Eb"から強引に元の"Em"で歌に戻るため、元と同じコード進行であるにもかかわらず、緊張感いっぱいの新鮮な気分。
これも、見ようによちゃあ、かなり洗練された(プログレ的?)展開だともいえる。

ソロ以降の展開は、サビの部分のコード進行の繰り返しとなるのだが、メロディに変化をつけたり、つなぎのフレーズで盛り上げる工夫(2'10''〜)をしたり、聴いていて退屈しない。
そしてラスト、"G"のコードでブレイクすると、ピアノに導かれていよいよ・・・。

そう、やっぱりロジャーは確実に進化しているのだ。

さて、メドレーは続く。
次回、A面4曲目、"Flick of the Wrist"。

本物が歌う"Tenement Funster"
後半、マイクが入ってないのが残念!



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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
転調して"G#m〜"のギターこの動画ではギターがついていってない感じですね。レコード現在かからず音源が無くて、聞けなくてすんません。
ソロのラスト"Eb"から強引に元の"Em"で歌に戻るため、元と同じコード進行であるにもかかわらず、緊張感いっぱいの新鮮な気分。
なるほど。そういうことでしたか。この部分の聞き直してみるとおっしゃることがよく分かりました。
動画でのロジャーの声 いけますね〜。かっこいいですよ彼は。ところでいくつになるのかな〜?
ポッキー
2008/03/24 10:06
どっちかゆうとカスれ声が好っきなんやけど‥、ロケンロー君の声もエエですね!
今月も残り少なくなったんで、music.jp覗きました。”Let me live ”のロジャーver.あったからDLしました!(^^)!

やっぱりエエなぁー(゜▽゜)
KENONE
2008/03/24 18:27
この曲好きでした、ロジャーの声はアルバム全部ならかないませんが、アルバム1,2曲ならアクセントなって好きです。
かすれ気味のハスキーボイスは次のアルバム、I'm In Love With My Carでも活躍してますね。
流れ星
2008/03/24 19:10
ポッキーさん、ありがとうございます。
ロジャーは49年生まれなので、来年で60歳ですね。この動画は14年前のものですから。
でも、確かにこのコード進行でソロを弾けって言われたら悩みますよね。転調感をうまく出すにはどうするかなあ・・。
さあ、ポッキーさん、いよいよ"Sheer Heart Attack"、CDで買い直しといきましょうか!
lifeisreal
2008/03/24 23:15
オッチャン、ありがとうございます。
へぇ〜、"Let me live"のロジャーバージョンがあるんですね。
オリジナルは3人ともリードボーカル取ってましたよね。
ロジャーの声って、今もあまり変わらないから安心します。
2005年のツアーの"輝ける日々"なんて、本当に涙しましたよ。
lifeisreal
2008/03/24 23:20
流れ星さん、ありがとうございます。
確かに彼の一番の代表曲は、"I'm in love with my car"ですよね。
ライブで唯一フレディ以外のメンバーがリードボーカルを取った曲ですからね。
lifeisreal
2008/03/24 23:22

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