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zoom RSS Tie Your Mother Down

<<   作成日時 : 2008/10/06 22:47   >>

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針が盤面に落ちると、おもむろに銅鑼の音。
続いて中低音を中心に重厚に重ねられたギターオーケストレーション。
"Procession"や"God Save the Queen"の複雑で華麗なオーケストレーションとは異なり、いわゆるギターのパワーコードを踏襲した3度抜き。
しかもマイナーのドロップD。
オリエンタルでヘビー。
ダークなムードでアルバムは幕を開ける。
(B面に入るとこのリフの出自は明らかになる)

そしてそのリフとクロスフェイドしながら入ってくるのは、ストリングスアンサンブル風のギターオーケストレーション。
ブライアンいわく「エッシャー風の音の無限回廊」。
高音のかなり加工されたストリングス風の音色に、比較的低めの逆回転で録音された音も湧き上がってくる。
同じフレーズをずらせて組み合わせることで、まるで永遠に上昇を続けて行くかのように聴こえる。
(↓下図参照[6本とも一斉に!]、あくまでも"こんな感じ")
画像

特に高音部分は逆回転でアタック感をなくしているだけでなく、速度を落として録音するか、ひょっとするとピッチチェンジャー(ハーモナイザー)を使用した可能性も。
ピッチチェンジャーはエフェクターとしては比較的後発の部類に入るが正式に流通し始めたのがいつ頃なのかはわからない。
ただ、77年6月のアールズコートのステージで、かなり実験的ではあるが使用されている(フレディのボーカルにも!)ので、このアルバムのレコーディング期に既に入手していた可能性はある。
ちなみに、レコードのエンディングで再びこのフレーズが登場し、「華麗なるレース」劇場は永遠に回り続けるのだ。

既にレコードが回り出して1分。
Led Zeppelinの"Rock and Roll"を髣髴とさせる、短3度にクォーターチョーキングを絡めたギターリフで本編スタート。
かなりアメリカマーケットを意識したか、それとも前作の"Bohemiann Rhapsody"や"The Prophet's Song"に対する反動なのか?
3コードで超シンプルなれどキャッチー。
この頃まで、ライブでのアンコールはロックンロールメドレーだったので、彼らもこういったナンバーはお気に入りなのだろう。
この曲自体もライブでの定番である。
(Queen〜ブライアン・ソロ〜Q+Pの現在まで)

しかし、もしロイ・トーマス・ベーカーがプロデュースしていたらこの曲が収録されていただろうか・・・?
少なくともアルバムのトップに位置することはなかったのでは・・・?
それとも、大幅にアレンジが変わっていた?

日本語にすれば、「おかんを縛りつけろ」。
ブライアンの「悪い子ぶりっこ」ロック、第3弾。
ブギのリズムで軽快に・・・といきたいところだが・・・・。

ロジャーがお、お、重い。
バスドラやタムの響きが重い。
その上、"ダッダダッダ"というブギのリズムにオープン気味のハイハットが"チャッチャチャッチャ"と乗っかるため、重さ倍増。
もちろん意図的なことであるし、ヘビーさがロジャーの持ち味ではあるのだが、好き嫌いの大きく分かれるところだろう。

そして、ジョンは・・・。
シンプルな曲調に合わせてひたすらストイックなプレイ。
正直、少々物足らない。

そして、ブライアンのギタープレイ。
リフも「どこを切ってもブライアン」という感じの音色。
しかも、ギターソロでは初めて本格的にスライドをからめてアーシーに。
やっぱり正直もの足らない。

でも、それでいいのだ。
そこはご陽気で能天気なロケンロー。
細かいことは気にしないのだ。

だからこそ、フレディの歌のパワフルさと柔軟さがより強力に伝わってくる。
ブライアン作にしてはめずらしく、キー的にも無理がなく、フレディのよさが余すところなく発揮されている。
字余り語余りなんでも来い!
フレディが完全にねじ伏せてしまっている。
出だしのわざとタイミングをずらせた「ウ〜イエイ」!
1・2回目のサビはブライアン単独でユニゾン重ね(ここでもわざとタイミングをずらせている)だが、最後のサビのみハーモニー+低音フェイク気味にフレディが絡んでくるあたり、なかなかのひねり。
"Tie Your Mother Down"というキャンバスの上で、フレディが伸び伸びと絵を描いているようだ。

さあ、そして問題は歌詞。
ワルぶりっこブライアン炸裂!
80年代に西海岸中心に世界を席巻した「バッドボーイズロック」風。
偏見であることは重々承知ではあるが、いかにも"アメリカ的"。
しかし、全く地に足がついていない。
1'38''〜
Your mama says you don't
(ママは出かけちゃだめだって)
And your daddy says you won't
(パパは絶対に許さないって)
And I'm boiling up inside
(でも俺は中からふつふつ)
Ain't no way I'm gonna lose out this time
(このチャンスを逃すなんてありえない)
マッスルで毛むくじゃらイメージ。
2'39''〜
Tie your mother down
(ママを縛りつけろ)
Tie your mother down
(ママを縛りつけろ)
Take your little brother swimming with a brick that's all right
(弟にレンガを縛りつけてプールに放り込めばそれでOK)
レンガ??
3'35''〜
Your mama and your daddy
(君の両親には)
Gonna plague me till I die
(俺が死ぬまで苦しめられるんだろうな)
I can't understand it
(なんでだか分かんないよ)
Because I'm a peace loving guy
(だって俺はヘイワシュギシャなのに)
締めくくりには"a peace loving guy"・・・。
パット・ブーンやないんやから・・・。

赤面ものである。

そんなこんなで、いろいろな思惑を孕みながら初のセルフプロデュース作品の幕は切って落とされた。

さて、次回はA面2曲目。
"You Take My Breath Away"。
ピアノの詩人、フレディの新境地。

77年 Earl's Court
ロックバンドQueenの脂の乗り切ったパフォーマンス。


Tie Your Mother Down / LA GUNS
まさにうってつけ。

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2009/03/16 19:28
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2009/04/05 21:28
Sleeping on the Sidewalk (うつろな人生)
この邦題はどうなんだ? 歌詞中で描かれる2つの人生のどちらを指して"うつろな"と形容しているのだろう。 直訳すれば「歩道がねぐら」。 ブライアン作。 Queen史上初の正統派(?)ブルーズナンバー。 ...続きを見る
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2009/09/19 23:13
Sleeping on the Sidewalk (うつろな人生)
この邦題はどうなんだ? 歌詞中で描かれる2つの人生のどちらを指して"うつろな"と形容しているのだろう。 直訳すれば「歩道がねぐら」。 ブライアン作。 Queen史上初の正統派(?)ブルーズナンバー。 ボーカルもブライアン自身。 フレディは一切関わっていない。 ...続きを見る
My Fairy Kingdom
2009/09/25 22:31

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