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zoom RSS In Only Seven Days (7日間)

<<   作成日時 : 2012/10/06 22:23   >>

ガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 15 / トラックバック 0 / コメント 9

雷鳴に続く激しい雨音。
それとクロスフェイドして聴こえてくるリリカルなピアノ。
日本語にするなら「たった7日のうちに」。

前作でのカリプソ風トロピカル路線に続き、今作ではなんとボサノバ。
自身のプレイするガットギター&ベースはもちろん、フレディのピアノとブライアンのギターオーケストレーションを効果的にアレンジすることで、驚くほど洗練されたバラードに仕立てあげてしまった。
しかも、これも前作に収録されていた"Spread Your Wings"同様にハーモニーを完全に排除することで、このストーリーに説得性を持たせるモノローグ色が強調される結果となっている。
恐るべしジョン。
自己のスタイルなど持たないゆえに、フレキシブルに全てを飲み込んで消化してしまうのだ。

イントロのピアノをギターに置き換えると以下の通り。
画像

さあ、1週間の始まりは月曜日から。
Monday the start of my holiday
(月曜、僕の休日の始まり)
Freedom for just one week
(たった1週間の自由)
Feels good to get away oooh
(現実から離れることができるのは心地よいことだ)
バッキングはピアノと指弾きのガットギター。
高音でメロディラインをサポートしながらのプレイとなる。
(下図参照↓0'05''〜)
画像
実際のギターのフレーズに少々ピアノのフレーズ(赤枠部など)も加味しての弾き語り用アレンジ。
実際にはガットギターも2本プレイされている。

続く火曜日。
いよいよ彼女と出会うのだ。
Tuesday I saw her down on the beach
(火曜日、ビーチで彼女を見かけた)
I stood and watched a while
(しばらく立ちつくして見つめてしまった)
And she looked and smiled at me
(すると彼女は僕に気づいて微笑んでくれたんだ)
この部分のバッキングも基本的には前半部と同じである。
(下図参照↓0'22''〜)
画像
次のバースへの重要な橋渡しとなる上昇フレーズ(赤枠部)。
実際はバッキングのガットギターはこのフレーズをプレイしていないが、ここから登場するギターオーケストレーションがピアノとユニゾンでなぞってゆく。
本当のストリングスのような繊細さを演出するために、エレクトリックギターの音色はワウでトーンが補正されているようだ。

そして水曜日。
なかなか思い通りに物事は進まないものなのだ。
Wednesday I didn't see her
(水曜日、彼女の姿は見えなかった)
I hoped that she'd be back tomorrow
(明日はまた戻ってきてくれればいいのに)
このパートが事実上のサビとなるのだろうか。
この部分のバッキングおよび、その後の間奏は以下の通り。
(下図参照↓0'39''〜)
画像
赤枠部ではいかにも手癖なフレディのピアノのオブリが入る。
印象的なフックとなる次のバースへと続く間奏部のフレーズはChicagoの"IfYou Leave Me Now(愛ある別れ)"を思い出させる。

さあついに木曜日。
ストーリー的にも楽曲的にも最大の山場を迎えるのだ。
And then on Thursday
(そして木曜日)
My luck had changed
(幸運が巡ってきた)
She stood there all alone
(彼女はひとりでビーチに立っていた)
I went and asked her name
(彼女の所へと行き名前を聞いた)
I never thought that this could happen to me
(こんなことが起こるなんて思ってもみなかったよ)
In only seven days
(たった7日の間に)
It would take a hundred or more
(きっと100日じゃきかないよ)
For memories to fade
(この思い出が消えてしまうのに)
この部分のバッキングは以下の通り。
(下図参照↓0'54''〜)
画像
この曲の最大のポイントである赤枠部。
唐突なdim系のコード展開と歌詞優先のフリーなタイム感。
これってフレディのお家芸じゃなかったけ?
恐るべし。
赤枠部前半で実際にギターがプレイしているのは部のみ。
8分で刻んだりメロディをなぞったりしているのはピアノだけである。
また、上図では煩雑さを避けるために4/4と6/4でまとめているが、実際の聴感上の譜割は次の通り。
5/8 asked her name
6/8 I never thought that this
9/8 could happen to me in
非常にイレギュラーなタイム感となるために、タイミングを合わせるために"thought that this"の部分でロジャーがハットでタイミングをとっているのが非常に微笑ましい。

さてそしてギターオーケストレーションによるストリングスアンサンブル。
一体何本のギターが重ねられているんだろうか。
(下図参照↓ 1'15''〜)
画像
もちろんすべてのギターを拾うことは不可能なので、とりあえず聞こえてるのがこのくらいというレベルで。
最上段が旋律風、中段がそのサポート、下段が低音からカウウンターラインとなる。
ギターオーケストレーションを便宜上3段にまとめるために、ポジションは必ずしも正確ではない。
また、最上段しめくくりのABCはそれぞれ別のギターを重ねたものであり、1弦17F、19Fの音は譜面上の長さではなく、実際はソロの最後まで伸ばされている。
そのため22F音も交えて不協和音のうねりが発生し、まるで鈴の音のようなキラキラした効果を生み出している。
そう、まるで海面に反射する夕日のきらめきのようなギターに包まれて、刻一刻と別れの時が近づくのだ。
I wish Friday would last forever
(金曜日が永遠に続けばいいのに)
I held her close to me
(彼女をしっかりと抱きしめた)
I couldn't bear to leave her there
(彼女とここで別れるなんて耐えられない)
Saturday just twenty four hours
(土曜日、たった24時間だけ)
Oh no I'm going back home on Sunday
(ああ嫌だ、日曜には戻らなきゃならないなんて)
とうとう土曜日。
いよいよ別れの時を迎えようとしている。
なのに、なぜか俄然、生き生きと弾んだフレーズを連発するのは・・・そう、ジョン。
(下図参照↓ 1'49''〜)
画像
怖いものも足枷もないジョン。
黒っぽいテイストの16分音符を端々に散りばめ、これぞまさにジョンワールド。
そう、Queenの未来を暗示する一節ともいえるだろう。

言葉では綴られることない土曜日の別れのシーンを抒情的に描写するのはブライアン。
再びギターオーケストレーションによるストリングスアンサンブル。
しかし・・・?
(下図参照↓2'07''〜 )
画像
上段がメロディのライトチャンネル、下段がバッキングのレフトチャンネルである。
一聴してわかるとおり、ライトチャンネルは1小節と1拍強遅れて唐突にフェイドインしてくる。
部)
最初はそういう演出なのかとも考えたが・・・・やはりミキシングのミスではないだろうか。
またそのライトチャンネル(上段)の締めくくり。(青枠部
どうも妙なスライドで辻褄を合わせるブライアン?
意図的?
おそらく、一瞬見失い、あわててスライドするも・・・間に合っているとは言い難い。
ま、あくまでも筆者の妄想ということで。
Oooh so sad alone
(ああなんて悲しんだ・・・ひとりぼっち)
そして、オーケストレーションの余韻を残したまま、爪弾くガットギターで幕。
(下図参照↓ 2'17''〜)
画像
微妙にピッキングのタッチを変えながら、短い恋の終わりを告げる。
個人的にはこのファルセットの一節がない方が、聴き手はイメージを膨らませることができるのに・・・・・とも思うのだが。
ま、あくまでも個人的な好き嫌いということで。

インターネットや携帯電話がなかった時代だからこそ成立しえた悲しいラブストリー。
その頃、青春時代を送った我々は、ひょっとしたらすごく幸せだったのかもしれない。

続くはB面3曲目。
いかにもブライアンな、ブルーステイストのJazzナンバー。
"Dreamer's Ball"。



In Only Seven Days ガットギター弾き語り
確かに、思わず弾き語りしてみたくなる1曲。


In Only seven Days 大人数カバー
管&弦&コーラスが切ないストーリーを温かく包みます。



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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
ご無沙汰しています。
いつも、ありがとうございます。

いやあ、この曲、好きです。
自分が表明してセッションでやりました。
ドラムはほとんどおもしろくないのに(爆)

>ハーモニーを完全に排除 説得性を持たせる

んー、そう言われればそうですねぇ。

> 6/8 9/8

これですが、7/8 7/8 に聞こえます。
つまり最初の7拍目にクラッシュを入れて食う形です。
いかがでしょうか?
実際、13年ほど前にセッションでやったときは、そんなつもりでやりました(笑)

>なぜか俄然、生き生きと弾んだフレーズを連発するのは・・・そう、ジョン

おお、ホントだ。
いかに、ちゃんとベースを聞いていないかがわかりました(笑)

>意図的?

意図的だと思っていました。
左から出して、遅れて右から少し高音の部分を出し、右で終わる。
スライドについては、わかりませんねぇ。
でも、計算されたオーケストレーションの一部だしねぇ。。。

>インターネットや携帯電話がなかった時代だからこそ成立しえた悲しいラブストリー

まさに、今では考えられませんね?
今後のファンは、一聴してどう思うのでしょうね?
らり
2012/10/08 19:28
らりさん、こんばんは。
本当にごぶさたしています。

そう、自分でQueenのベスト盤(CD1枚分)を選曲するなら、必ず入る1曲です。
本当にジョンの柔軟さを実感します。
穏やかな潮風のイメージから、突然通り雨に降られたような変拍子部の『転』開は快感です。

エンディングのオーケストレーションの解釈も、ま、人それぞれということでいいですよね。
それも楽しみ方のひとつですから。
いろいろ妄想をたくましくしましょう。

携帯にSNSと、今じゃ別れたくても別れられない不自由な時代・・・ではないでしょうか。
lifeisreal
2012/10/12 22:25
このブログに本当に感謝しています。
私の青春はまさにQueenでした。英語の先生もフレディだったし、ロジャーテーラーと結婚したいがために一生懸命に勉強した中学時代。
本当につらいときも悲しい時もずっとクイーン。このブログをみて
涙がとまりませんでした。 本当にクイーンの多くの思い出と曲をつづっていただいて感謝でいっぱいです。 本当にありがとうございます。
ちゃこ
2012/11/26 13:57
ちゃこさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
完全に独りよがりの思いつきばかりですが、少しでも喜んでいただければ嬉しく思います。
とりあえず、気長に少しずつ続けてゆくつもりですので、末永くお付き合いいただけるようがんばります。
lifeisreal
2012/11/28 20:42
lifeisrealさん、ご無沙汰しております。
早くも大晦日ですよ〜。
私は今年もまた放置プレイを続行してしまいましたぁー。
今朝は何故かビートルズが流れています♪
さて、今年は例のロンドン五輪のおかげでクイーンの面々(ゆーても二人やね)と再会できたしね。
まあまあエエ年やったかなっ?
お忙しい中の更新は大変でしょうが、2013年はデビュー40周年!!!
こちらのブログの更なる進化を期待しております。
ほな、よいお年をお迎えくださいネ(⌒0⌒)/~~
オッチャン
2012/12/31 09:09
オッチャン、新年あけましておめでとうございます。
昨夜の紅白では、エーちゃんが40周年って言ってましたが、Queenも今年はそうなんですね。
2013年はQueen自身にも進展のある年だと期待したいですね。

ロンドン五輪と言えば開会式のポールもよかったですね。
その関係か、CSではビートルズ関連の番組が多いのはうれしいことです。
リンゴの息子が叩く"The Who"もたびたび登場して楽しませてくれましたね。

とにかくこの2013年が素晴らしい1年になりますように。
lifeisreal
2013/01/01 09:19
Classic音楽にも通じる素晴らしい解説で驚きました。
更新されておりませんがお元気でしょうか?
180SXTYPE1
2015/10/16 15:16
180SXTYPE1さん、お気遣いありがとうございます。
この数年、仕事が忙しすぎて更新できておりません。
しかし、必ず復活しますので、今しばらくおまちください。
lifeisreal
2015/10/17 22:06
お元気そうでなによりです
復活の日を楽しみにしています
a
2015/12/20 03:32

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