My Fairy Kingdom

アクセスカウンタ

zoom RSS White Queen (As It Began)

<<   作成日時 : 2008/02/20 01:01   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 2

文字通り、「白の女王(それが始まった時のように)」。
初期のライブの定番曲。
ブライアンが作った傑作の中の一つと言っても過言ではない。
(他人が同意してくれるかどうかは知らないが・・)

フェイドアウトの後に残る電子音(ギターのフィードバック?)が、前曲の華やかさの余韻を残す。
"KING"の栄光が称えられる前曲から"QUEEN"にまつわる悲しいエピソードへ。
いかにもバイオリンなギターのハーモニーが場面の転換を告げる。

しかし、かなりぶっきらぼうなアコースティックギターと共に物語は始まる。
語り手"I"(私)がWhite Queenへ寄せる思い。
悲しげなメロディに乗せて。
この2人の関係・・・・。

かつては身近な存在だったが、王位を継承してしまったがために彼女に近づくことができなくなった"I"。
彼女の感情は直接には全く表現されていない。
彼女はいったいどう思っているのか?
"I"の目を通してWhite Queenの気持ち(らしこもの)が表現されるフレーズはたったひとつ。
"So sad her eyes"(彼女の瞳はなんて悲しげ)

彼女が本当に悲しんでいるのかすらも分からない。

ギターが奏でる'この曲のメインフレーズ。(0'42')
タブ譜にしてみると以下の通り。
画像

このフレーズにもこの曲の不安定さを演出する仕掛けが。
3小節目のラストの音(矢印の音)をスケールアウト(本来その和音には属さない音をぶつけること)させることで"I"のやりきれない気持ちを表現しているようだ。
ベースはあくまでも輪郭をなぞることに終始し、ドラムは最小限の装飾を施す。

続くフレーズにブライアンのトリックが仕掛けられている。
1コーラス目のその部分のコード進行は・・・
(1'20''〜 White Queen walks〜)
/ Am  G   / C G Am  /
/ D   Am  / D  A   /

曲自体のキーは"Am"であるがこのフレーズのラストを強引に"A"にすることで緊張感を高め、次の「ガツン」というインパクトをより強力なものにしている。

その上、2コーラス目のその部分の展開は・・・
(2'33''〜 White Queen how my heart〜)
/ A   Dm A   / Dm   F    /
/ Bb onA onG onF / Esus4     /
緑字の部分はベース音のみ移動

すっと聴いただけでは1コーラス目との違いがわかりにくいかもしれないがコード進行も曲の中での役割も全く違う。
冒頭からの強引な"A"で緊張感を全開にして、徐々に本来のキーになじませてゆくことで続くギターソロ(キー"Am")へ穏やかな着地を果たしている。
このバックで聞かれるレフトチャンネルのギターオーケストレーションも効果的に緊張感を演出している。

そしてギターソロ。
前半はアコースティックを使ったシタール風。
ここまで抑え気味だったベースもかなり動き回りながらコードをサポートしてゆく。

3'27''の「ガン(G)ガーン(D)」を合図にエレクトリックパートへ。
ここからライトチャンネルで展開されるファンファーレ風ギターオーケストレーションがまさにこの曲のクライマックス。
スタジオバージョンではピアノは使われていないが、ライブの際にはフレディがピアノでこのオーケストレーションのパートをサポートしてゆく。
(YouTube動画:記事の一番下参照)

ギターソロに導かれて歌が再び登場する。(3'51''〜)
コード進行は1コーラス目に登場した部分とほぼ一緒であるが、そこに乗るメロディは力強く"I"の気持ちを歌いあげる。
/ Am  G   / C G Am  /
/ D   A   / D  A   /

ただひとつだけ違うのは、1コーラスめよりも早く"A"を登場させることで緊張感への加速を増している。
しかも、演奏から和音弾きを排除し、構成をすべて単音の積み重ね(コーラスとギターオーケストレーション)にすることで浮遊感を出すことによって、より歌声の力強さを強調している。
まさにアート。
絶頂に達したところで一気に脱力。(4'04'')

メロディは緊張感のある高音から一気に低音へ。
演奏は浮遊感のあるオーケストレーションから和音弾きの音の塊へ。
あまりにも悲しい言葉で曲は締めくくられる。
Dear friend goodbye (愛しい友よさようなら)
No tears in my eyes (もう涙も出ないよ)
So sad it ends (なんて悲しい終わりなのだろう)
As it began (始まりもそうだったけどね)

しかし一番最後のコードをメジャーの"E"で締めくくることで、一抹の光が見えるような終わりかた。
ブライアンはそこにどんな意図を込めたのだろうか?

このアルバムのホワイトサイドは、ここまでの完成度があまりに高すぎるため残りが蛇足のように感じられてしまう、ということは思っても言ってはいけない。
(あくまでも個人的な意見)


"White 〜"と聞いて思い浮かぶ曲と言えば・・・
その1 "White Sister"
TOTOの傑作「Hydra」収録曲。
ちょっと憂いを帯びたシティ派ハードナンバー。
大人になりきってしまう前のTOTOの魅力満載!
その2 "Dirty White Boy"
英米の大物が参加したことで鳴り物入りデビュー。
当初は、ひねりのある緻密なロック色が売り。
しかし、時代とともにサンドは徐々にストレートに。
その路線が加速するとともにバンドは大きな変化を。
ブレイク夜明け前の「Head Games」収録曲。


次回は、初のブライアンボーカルナンバー。
ホワイトサイド4曲目、"Some Day One Day"。

1975 Hammersmith White Queen


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
Lazing on a Sunday Afternoon (うつろな日曜日)
切れ味鋭いハーモニーで前曲が唐突に幕を閉じる。 するといきなりレトロなほんわかピアノ。 これぞQueenの真骨頂! 前作の"Misfire"、"Bring Back That Leroy Brown"といった「異端児」で探りを入れた成果が、いきなりここで花開く。 前作で虜となり、このアルバムに手を染めた中毒患者は思わずにんまりしたに違いない。 ...続きを見る
My Fairy Kingdom
2008/05/25 12:45
Good Old-Fashioned Lover Boy (懐かしのラバーボーイ)
「いかすね、古いタイプの色男」。 フレディ作。 ポップセンス全開。 されど、過剰過ぎる装飾はなし。 プレイヤーとしての4人のメンバーのバランスが非常によい。 特にブライアンのプレイは、このタイプの曲の中ではピカイチ! 「Race Tour」、「News of the World Tour」ではメドレーの一部としてプレイされた。 特にブート映像でお馴染みの「Live in Houston」で代表される後者においては、この曲や"The Millionaire〜"、"Get Dow... ...続きを見る
My Fairy Kingdom
2009/03/16 19:27

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今、ブログ拝見しつつ”White Queen”してます(゜▽゜)
秒刻みの解説‥、すんごいです!


最近。。。♪And the voices so clear 〜♪ のフレーズが脳中を駆け巡ってる状態です。。。


やっぱり、エエなあー!(^^)!




KENONE
2008/02/20 18:37
おっちゃんさん、ありがとうございます。

"The Game"までは、中高時代に、文字通り擦り切れるほど聴き込みました。
今回、本当に30年ぶりぐらいにギター片手に真剣に聴き込んでいます。
やっぱりいいっすよね〜。
lifeisreal
2008/02/20 20:35

コメントする help

ニックネーム
本 文
White Queen (As It Began) My Fairy Kingdom/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる