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zoom RSS Mad the Swine

<<   作成日時 : 2008/03/13 00:18   >>

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日本語にすると「すごいぜ!豚さん」。
フレディ作。
初出はおそらく、アメリカHollywood Records盤の「戦慄の王女」のボーナストラックではないだろうか。
彼らは「Innuendo」発売前にアメリカのHollywood Recordsと契約し、全てのアルバムがボーナストラック付きでアメリカで再発売された。
そのボーナストラックの中には、クズとしか言えないようなものも多いが、この曲のようなびっくりするような宝物もあった。
(ちなみに米盤「戦慄の王女」には、この曲の他に録り直しバージョンの"Keep Yourself Alive"、リミックスされた"Liar"も収録)

全くの発掘音源といことでそれなりに話題になったのだろう、日本では「Innuendo」からの第2段シングル"Headlong"に収録された。
発売当時(フレディが亡くなる直前)、全く見たことのない"Mad the Swine"というタイトルにつられてこのシングルを買ったが、聴いてびっくり。
どう考えても「戦慄の王女」(またはそれ以前?)の音源!
何とも言えないアーシーなフォークロック路線。
しかも初期のフレディにしては珍しくシンプルな繰り返しの構成。
そう言えば、「戦慄の王女」の"Jesus"もシンプルな構成の曲であったが、この曲も同様に宗教的な匂いがするのは単なる偶然だろうか。
いや、むしろ、"Jesus"の後日談ともとれるところがある。
案外そのあたりに、この曲がアルバムに収録されなかった理由があるのかも知れない。

それでは聴いていただこう。

Been here before a long time ago
(ずっと前にここに来たことがある)
But this time I wear no sandals
(でも、今回はサンダルは履いてないんだ)
Ages past I gave all you people food and water
(みんなに食べ物や水をあげてからずいぶんになるね)
Three feet tall, so very small
(身長は1メートルもないんだ、そうチビだよ)
I'm no trouble
(でも困ることなんかないよ)
I bring thunder, lightning, sun and the rain
(雷でも太陽でも雨でも呼ぶことができるよ)
For all the people in the land
(ここにいるみんなのためにね)

A message of love
(愛のメッセージ)
I bring you from up above
(天国から持ってきたよ)
All good children gather around
(よい子たちがみんな集まるんだ)
Come join your hands and sing along
(おいで、手をつないで一緒に歌おう)

They call me Mad the swine
(子供達はこう言うよ、「すごいね豚さん」)
I guess I'm Mad the swine
(そう、僕はすごい豚なんだ)
I've come to save you, save you
(君たちを救うために来たんだ)
Mad the swine, mad the swine
(すごいよ豚さん)
So all you people gather around
(だから君たちみんなも集まってくる)
Hold out your hands and praise the Lord
(手を差し伸べて、神を讃えよう)

I'll walk upon the water just as before
(前みたいに、水の上を歩いてみせるよ)
I'll help the meek and the mild
(弱い人たち、穏やかな人たち)
And believers and the blind
(信心深い人たち、盲目の人たち)
And all the creatures - great and small
(そう、大きなものから小さなものまで
 生きてるもの全てを助けてあげたいんだ)

まるでイントロをぶった切ってしまったように、唐突に歌から始まる。
かなりリラックスムードのギターがバッキングの中心となる。
"バシャッ"という音色のスネア。
ベースも抜けの悪いアタックと低音のチープさ。
そう、「戦慄の王女」の頃の音色。
パーカッションに関しても、"Liar"同様にアゴゴベルやボンゴが登場する。
ギターソロのバックからは(2'11''〜)かなりボンゴが大きくフィーチャされている。

第1パラグラフの2行目"But this time I wear no sandals"。
この文から推測するに、今回の彼(Mad the Swine)は裸足のようなニュアンス。
「裸足」とは時々死者の象徴として使われる表現。
ということは、彼はかつてサンダルを履いていた頃(つまり生きていた頃)に、ここを訪れ奇跡を起こし(雷も太陽も雨も自由自在、水の上を歩ける)、その後死んだが再びここを訪れている。
つまり、復活した?
"all you people gather around"という一節は、"JESUS"の"All going down to see the Lord Jesus"という一節と似た空気を持っている。
上記のようの理由から、やはりこれも「神」をテーマにした曲?
しかし、"praise the Lord"という表現も使われているため、「神」そのものが主人公ではなく、例えば、かつてその「神」と行動を共にしていた誰か?

謎は深そうであるが、そのような人間を超越した何かを「豚さん」に託しているのは確かなようである。

前曲とは違った意味で、ある種「Queenらしくない曲」である。
やはりそれは、フレディ作のアコースティック曲だから?
かなりハードな曲で固めた「戦慄の王女」に収録されなかったこともうなずける。
コード進行もあまり普通ではなく、明るいのか暗いのかよく分からない。
特に、サビの部分においてそのことは顕著である。
(0'54''〜)
/ D    / Bm   / Em   / A    /
/ Am7  /      / G    / Bm   / D  G / A     /

前半(上段)はDから始まる明るい進行でAで終わる。
後半(下段)はそのAをなんと強引にAm7で引き継いでぼんやり暗いムード。
何となく、作曲の未熟さともとれる微笑ましいコード進行ともいえるだろう。

アメリカでの版権がHollywood Recordsに移ったため日の目を見ることになった、この牧歌的な曲。
もしもまだ未発表の音源(特に初期のもの)があるなら、ぜひ正規版でリリースしてもらいたいものだ。

もう1曲だけ、未収録曲にお付き合いいただきたい。
次回は、"Hangman"。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
まさにフォークロックという言葉にふさわしいですね。
録音がなにげなく、凝っていると感じました。
色々な楽器が混ざり合ってシンプルながらも深い音作りを感じました。
流れ星
2008/03/13 20:05
流れ星さん、ありがとうございます。
Queenがやってもおかしくないことがいっぱい詰まっているのにもかかわらず、Queenではあり得ない世界を作っている不思議な曲です。
Queenが自分たちのスタイルを完成させるまでの試行錯誤のひとつなんでしょうね。
lifeisreal
2008/03/13 21:17
こんばんは。
これは知らんやったです!!!
なるほどなぁ〜。。。

BGMを”きんぽうげ ”にしましたぁ〜! (^^)b
KENONE
2008/03/14 20:20
こんばんは。
これも初めて聴きますね。
ファーストアルバム発売より前に作られたのですか?
出だしのフレディーの美しい声の部分は有りとしても、まったくクイーンらすくないですね。
中間部分の1'39''〜はThe Fairy Feller's Master-Stroke を感じさせるメロディですね。

私これを聴いて思うのですが、10CCに思えてくんです。0'30''以降のフレディーの歌い方なども、そう思えてなりません。
オペラ座夜が、オリジナルサウンドトラッックに影響を受けて作られたという話も聞いたことがありますし・・・。
ポッキー
2008/03/15 00:18
オッチャン、ありがとうございます。
未発表の音源やライブ映像をもっともっと出し惜しみせずにリリースしてほしいですよね。
♪あな〜たに抱かれるのは今夜限りねぇ〜
そう言えば高校時代にこの曲をやった時、ギター弾きながら上のパートをハモッてました。
lifeisreal
2008/03/15 00:54
ポッキーさん、ありがとうございます。
1'39''あたりのメロディ展開はおっしゃる通りです。しかも、そこでフランジングしたシンバルに妙なパンニングがかかるので幻想的になりなおさら"Fairy〜"っぽいムードを醸し出しています。
10ccとの類似点もよくとりあげられますよね。この曲の"All you people gather around"のあたりのコーラスのちょっとピッチの危うい不安定さとレフトとライトに分離させる出し方なんかも10ccっぽいと思います。
特に10ccの作品の中でもゴドレー&クレーム(途中で脱退組)の初期の作品はQueenの作品というよりもフレディにに大きく影響を与えていると思います。「Original Soundtrack」の"パリの一夜"(現行版のライナーノーツでも"Bohemian〜"とのことに関して言及していますが、かなり笑えます)もちろんそうです。
10ccの"Don't Hang Up"(電話を切らないで)をぜひ聴いてみてください。具体的にどこがどうとは言えませんが、発想がフレディと同じだって感じますよ。
lifeisreal
2008/03/15 00:54
こんばんは。
たくさん教えていただいてありがとうございます。
そうでした。私がクイーンが10CCのアルバムに影響をうけていると知ったのがOriginal Soundtrackのライナーノーツだったこと、思い出してくださいました。何ともすごい。
10ccの"Don't Hang Up"は、LP版で買って何回も聴きました。すごい展開力のアルバムで、何度聞いても飽きなかったです。でも、邦題が確か「びっくり電話」という文言が入っていて、なんともセンスがないな〜!!と感じたものです。Original Soundtrackは、CD版で以前購入しました。これもやっぱり名盤ですね。ゴドレー&クレームがいた頃の緊張感のある10CC最高です。
ああ。QUEENの話題からそれすぎましたかね。
ポッキー
2008/03/15 01:14
いえいえ、Queenを語る上で10ccをはずすことはできないですからね。
10ccも大好きなバンドです。
lifeisreal
2008/03/15 10:46

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