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zoom RSS A Day at the Races (華麗なるレース)

<<   作成日時 : 2008/08/31 00:36   >>

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直訳すれば「レースの日」。

"Bohemian Rhapsody"の大ヒットを引っさげて、この年の始めからアメリカ、日本、オーストラリアをツアー。
そして9月、その凱旋公演となるハイドパークでのフリーコンサートももちろん大成功。
(その時点ですでに"You Take My Breath Away"がプレイ)
世界中からの注目を集める中、1976年の12月についにリリース。
(日本発売は77年1月)

前作同様マルクスブラザーズの映画からタイトルを拝借。
前作と対をなす黒地に紋章。
いかに、前作との対比をイメージしているのかが痛いほど分かるが、内容的には全く異質なもの。
ここまで、まさにバンドの片腕といっても過言ではない存在であったロイ・トーマス・ベイカーの元を離れて、初のセルフプロデュース。
それが作品の温度に影響を与えているのだろう。
今までの路線を目指すロイと、アメリカというマーケットでの大成功に色気を出したバンドとの間に亀裂が生じたのだろうか?

個人的には、ここまでの4枚に感じられた若さゆえの抑えきれない衝動(時には暴走)のようなものが、この作品以降ほとんどなくなってゆくような気がする。
作品としての完成度はもちろん高いのだが、きっちり計算されているような冷静さが伝わってくる。
そのあたりをどうとらえるかも個人の好み。

フレディ、ブライアンがメインで曲を書き、ロジャーとジョンが1曲ずつという黄金律もこのアルバムまで。
(それを黄金律ととらえるか否かも各個人により意見の分かれるところだが・・・)
そして、フレディ考案の紋章がジャケットに使われるのもここまで。
(ベスト盤、シングル盤は除く)

そう、いろいろな意味でバンドの分岐点となった作品である。

ちなみに、このアルバムのレコーディングセッション時に、レコードに収録された曲以外に"Another Piece of My Heart"という曲もレコーディング(ロッド・スチュワートが遊びにきていたらしい)されたがお蔵入り。
この18年後に"Let Me Live"(「Made in Heaven」収録)というタイトルで発表されることになる。
もしこのアルバムに収録されていたなら、随分、ゴスペル色の強いアルバムとなったことだろう。

ま、どのような背景があるにせよ、自分としては一番思い入れの深いアルバム。
1977年、中2になってからではあるが、初めてリアルタイムで買ったアルバム。
まさに、レコードが擦り切れるまで、ジャケットの角が丸くなり、背が折れ目で白くなってタイトルが読めなくなるまで聴き込んだ一枚。
そう、一番思い出のつまった一枚。

1976年。

・・・何かと引き合いに出される10cc・・・。
大傑作「How Dare You!(びっくり電話)」を1月にリリース。
夏には伝説となるネブワースでのコンサート。
しかし、続く「Deceptive Bends(愛ゆえに)」のセッション中にエリック&グールドマン組とゴドレー&クレーム組の亀裂は修復不能に。
オリジナル10ccは4年少々でピリオドを打つことになる。

・・・その頃、活動が停滞気味だったLed Zepplinは・・・。
ハードロック色の強い「Presence」を3月に発表。
大御所の意地の1曲"Achilles Last Stand(アキレス最後の闘い)"をぶちかまし、全てのロックファンがひれ伏した。

・・・そして、リッチーが脱退したDeep Purpleは・・・
後任にトミー・ボーリンを迎え、ロックとファンクの融合で新しいスタイルをさらに進めたものの、トミーがドラッグでボロボロだった極東ツアー。
みんなやる気をなくし、1度目の解散へ。

・・・一方、そのリッチー・ブラックモアは・・・。
Rainbowを率い、1stアルバムのメンバーを次々解雇。
リッチー、コージー、ロニーの奇跡の三頭体制を確立。
世界を揺るがすロックアルバム「Rising(虹を翔る覇者)」を5月に発表。
ディープ・パープルとくっきりと明暗を分けた。

・・・また、フィル・ライノット率いるThin Lizzyは・・・。
3月に発表した「JAILBREAK(脱獄)」が大ヒット。
ライブでの定番"Cowboy Song"〜"The Boys Are Back in Town"でまさにBreak!

・・・そして、アメリカのKISSは・・・。
「ALIVE!(地獄の狂獣)」で勢いに乗ったバンドは、3月に代表作「Destroyer(地獄の軍団、デトロイト・メタル・シティの元ネタ"Detroit Rock City"収録)」、さらに11月にも名盤「Rock'n'Roll Over(地獄のロックファイヤー)」を発表。
単なる色物からポップ・ロック・スターへ。

・・・また、EAGLESは・・・。
20世紀を代表するアルバム「Hotel California」を12月に発表。
今までの彼らとは随分イメージが変わり、アメリカ(特に西海岸?)に対する警鐘とも取れる内容。
西海岸=楽園という発想は幻想だと切り捨てる。
"We haven't had that spirit here since 1969"ここには69年以来、そのようなスピリットはないんだよ。
痛烈なメッセージを叩きつけた。

・・・うつ病で西海岸に逃げたが、徐々に自信を取り戻し再び東海岸へ戻ったピアノマンは・・・。
長い彼のキャリアの中でも、結果的に唯一のセルフプロデュース作となった「Turnstiles(ニューヨーク物語)」を発表。
セールス的にはどのアルバムよりも劣るが、間違いなく彼のベスト。
(あくまでも主観であるが)
なぜ"Prelude〜Angry Young Man(怒れる若者)"を1曲目にしなかったのか、疑問もなくもないが、"Say Goodbye to Hollywood"のオープニングが彼の心意気を表しているのだと思うと妙に納得できる。

・・・鬼才ケリー・リブグレン率いるKANSASは・・・。
スーパーヒット"Carry on Wayward Son(伝承)"で幕を開ける「Leftoverture(永遠の序曲)」を10月に発表。
一躍メインストリームへ。
ルックスとサウンドのギャップもまた楽し。

・・・プログレハード路線を驀進してきたRUSHは・・・。
20分を超える大作"2112"がA面を占める「2112(西暦2112年)」を2月に発表。
ジャケットに登場する"Starman"は、今も彼らのトレードマーク。
その上、9月にはその"2112(抜粋)"を含む彼ら初のライブアルバム「All the World's a Stage(世界を翔けるロック)」発表。
たった3人であるが、恐ろしいまでのテクニックを駆使して披露されてゆくウルトラ複雑な楽曲に誰もがうなった。
しかし、このライブアルバムをターニングポイントにして、かれらはシンセプログレ期へと突入する。

・・・デニス・デ・ヤング率いるStyxは・・・。
トミー・ショウという若手ギタリストが参加。
10月に「Crystal Ball」を発表。
バンドは徐々に全米NO1バンドへの階段を登り始める。
21世紀になると、その若手ギタリストがバンドの最重要人物になるとはこの時点ではまだ誰も知らない。

・・・そして、デビュー33年になるのにアルバムはたった5枚・・・。
誰がそんなバンドになることを想像しただろうか?
ブライアンと、ワウの使い方やギターオーケストレーションといった共通点も見える(ちょっとベクトルの方向は違うが)トム・シュルツ率いるボストン号が8月に離陸。
確実に新しい時代を築いた。
ハイトーンボーカルと爽やかなれど複雑なハーモニー、ポップなメロディにクラシカルに響くギターのメロ。
適度にアコースティックで適度にハード。
素晴らしき「産業ロック」の誕生だ!

そんな激動の時代に「華麗なるレース」は産み落とされた。
そしてその激しい波の中に巻き込まれていったのだ。

さて、次回はA面1曲目。
ブライアンからのアメリカへの熱いメッセージ?
"Tie Your Mother Down"。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
長らくご無沙汰してる間に…
オペラ座がレースになっちゃいました( ̄▽ ̄;)
1976年…、ご存知のよーに上賀茂生活スタート年でした。
いろんなバンド、いろんな名曲との出会い!
realさまと生クイーンの始まりの年やったんですね!
私はこの半世紀の2/3はクイーンのおかげちゅうーのも変ですが、彼らと巡り会えてホンマよかったです。

流れ星さまからニューアルバム発売教えていただきましたが、買うかどーかは…???

まだまだ頑張ってくれますねー\^o^/


KENONE
2008/09/23 10:29
オッチャン、ずいぶんご無沙汰しています。
全くの不義理で合わす顔もありません。
まだ、忘れ去られていないことに感謝です。

なんとかレースですが、毎日のように"Tie Your 〜"聴きながらも記事が進まずに困っています。
相変わらずバタバタの毎日です。

そうですか、上賀茂生活スタートの年ですか。
自分が伏見生活を始めるのは、この6年後になります。

ニューアルバム、Amazonで予約しました。
DVD付きの特別盤にしたんで届くのは10月に入ってからですが、あまり肩肘はらずにお気楽に楽しめれば、という感じです。
是非次回のツアーは大阪にも来てもらいたいです。
ほんまにぼちぼちで申し訳ありませんが、ねちこくがんばります。
lifeisreal
2008/09/24 00:12

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