My Fairy Kingdom

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zoom RSS You Take My Breath Away

<<   作成日時 : 2008/11/24 17:24   >>

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日本語にすれば「あなたはいつも私をドキッとさせるの」。
映画「Top Gun」のサントラに起用され大ヒットしたBerlin(ベルリン)の曲とは"ほぼ同名"異曲。

フレディ一人で多重録音されたインタールード。
厳かなハーモニーが前曲のお気楽ムードを一蹴する。

ラブバラードとしては、一皮むけた感がある。
フレディの代表的なピアノ弾き語りのバラードと言えば、前作収録の"Love of My Life"が取り上げられることが多いが、「作品」としての完成度はこちらの方がはるかに上をゆく。

ほぼ全編が、背筋がゾクゾクするようなファルセット。
フレディの呼吸で曲が進んでゆく。
コーラスも全てフレディ一人による多重録音。
一部の隙もなし。
フレディ以外に登場するのは、ブライアンのギターソロ&オーケストレーションとロジャー(?)の一回こっきりのシンバル[4'06'']のみ。

歌われる世界は退廃的な匂いを振り撒くドロッとした愛の世界。
これぞフレディワールド。

1'32''〜
Fm              Bb
Every time you make a move you destroy my mind
(あなたの動作のひとつひとつ、私のココロはボロボロ)
Eb          Cdim
And the way you touch
(そしてあなたに触れられると)
Fm
I lose control and shiver deep inside
(私は理性を失くし体の内からゾクゾク)
              Cm
You take my breath away
(そう、あなたはいつも私をドキッとさせるの)

マーカー部の"ミbードーラbソーファドドー"というメロディがブルージーに響く。
これまでのQueenでは考えられなかったムード。
このフィーリングが発展し、次のアルバムの"My Melancholy Blues"となってゆく。
2'21''〜
Fm            Bb
I could give up all my life for just one kiss
(たったひとつのキスと引きかえに人生をなげだすことだってできる)
Eb        Cdim     Fm
I would surely die if you dismiss me from your love
(もしもあなたの愛が私を必要としなくなったら私はきっと死んでしまうわ)
Cm
You take my breath away
(そう、あなたはいつも私をドキッとさせるの)

上記2nd Verseに登場する"could"や"would"は過去時制ではなく「仮定法過去」。
(受験生にはお馴染み)
婉曲→ストレートという表現法のシフトはラブソングの常套手段。
さらに、偶然かはたまた意図的か、"Cdim"という安定感を欠くコードの上に"die"という言葉がのっかることで、ささいなきっかけさえあればいつでも「死」へ転んでゆきそうな危なっかしさが伝わってくる。
そしてサビへ・・・。
(2'49''〜)
          Bb  Bb9
So please don't go
(だからお願いいかないで)
    Bb       Bb9
Don't leave me here all by myself
(こんなところに一人ぼっちで置き去りにしないで)
Bb Bb9   Eb
I get ever so lonely from time to time
(ともすればとてつもない孤独に苛まれるの)
   Ab    Edim
I will find you anywhere you go
(あなたがどこへゆこうとついてゆく)
Fm[ファ-ソ-ラb]
I'll be right behind you
(いつもあなたのすぐ後に)
Ddim              Eb
Right until the ends of the earth
(まさに地球が終わってしまうその時まで)
       Cdim
I'll get no sleep until I find you
(もうあなたなしでは眠れない)
  Fm            Cm
To tell you that you just take my breath away
(そしてあなたに伝えるの、いつもあなたにどきっとするのよって)

さて、相手の男性(?)はどう思っているのか。
一歩間違えばストーカー。
マーカー部のみで登場する地声の力強さが印象的。
力づくで奪われそうな予感。
そしてブライアンの登場。
指弾きでアタックを抑えたフロントピックアップ。
切ない響きのギターオーケストレーション。
すると再びフレディが登場。
(3'57''〜)
I will find you anywhere you go
Right until the ends of the earth
I'll get no sleep until I find you
To tell you when I've found you
I love you
ギターソロ後の導入部分(マーカー部)をやわらかいコーラスにすることによって、その後に続く地声部分のエッジを強調。
やがて再び中性的なファルセットに戻り、"I love you"。
ピアノのアルペジオとともに倒錯の世界は闇に包まれてゆく。
ラストの音はこの曲のキー(Cm)に対して5度上の"ソ"。
不安感をかきたてる上に、ミュートをはずした弦の振動はまるで永遠に続くよう。

そして再びインタールード。
ロジャー、ブライアンも加わったコーラスが現実へと引き戻してくれるのであった。

間違いなく言えることは、この曲はフレディの最高傑作のひとつであるということだ。

やっとのことで「華麗なるレース」はA面3曲目。
このギャップは何なんだ?
"Long Away"。

PS. 先日YouTubeで"Nevermore"の珍しい音源を見つけたのでアップしました。
   そちらもどうぞ。

You Take My Breath Away ’77 Earls Court
Hydeparkの時のようにファルセットが出てないのが残念だが、それでもフレディの魅力いっぱい。
2'02''頃のノイズはわざと?



Take My Breath Away "Innuendo"(from Italy)
見事なパフォーマンス。歌詞のミスはご愛敬。

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Jealousy
さあ、待ちに待ったフレディの正統派ピアノバラード。 久しぶりの登場となる切なすぎるラブソング。 少しこれまでとはタッチが違うものの、個人的にはフレディ作品の中でもかなり上位に位置される。 前作「世界に捧ぐ」での不満や不安をきれいさっぱり洗い流すかのように、次々に違うスタイルの曲を繰り出してくるフレディ。 そう、これがQueenの魅力なのだ。 ...続きを見る
My Fairy Kingdom
2010/12/09 23:43

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
これって女性が歌ってるという想定の曲だったんですか?
てっきりフレディ自身を投影した男性から女性への曲だと思ってました。

この曲のエンディングは最後に聞こえるフレーズのリバースのテープディレイをかけたものだそうです。
字数が多くなりますが、最後のフレーズを録音した後にテープを逆さにセットし、フィードバックが多めのディレイをかけそのフレーズをコピー(?)し、再度テープを逆さにセットし再生すると、音質劣化したディレイ音から徐々にクリアな音質になり、最後に元々のフレーズが再生されるというテクニックだそうです。
発想がすごいですし、この部分がこの曲の狂った雰囲気をよく表していると思います。
またこれ以後、あまりこうした録音上のギミックがあまり見かけられないことから、ある意味QUEENのレコーディングにおける発想がある程度尽きたのかもしれません。
ぴぐのーず
2008/11/24 23:56
ぴぐのーずさん、ごぶさたしています。
この歌が男性から女性に宛てたものなのか、女性から男性に宛てたものなのか、それは聴き手次第でよいのではないですか?
一人称、二人称だと性別を特定しづらいのが英語の利点でもあり欠点でもあります。
しかしその分、聴き手がイマジネーションの翼を広げることのできる余地が広いということなのですから。
ちなみに自分は男性が男性に宛てたラブソング(まさにフレディの私生活)だと思ってるんですが・・・。
...to be continued
lifeisreal
2008/11/25 21:55
エンディングのインタールードは、おっしゃる通りディレイのトリックのようですね。Wikiでは、エンディングもフレディひとりでの多重録音と書かれていますが、自分には他のメンバーの声も混じっているように聞こえるのですが。
"You take my breath away"というフレーズを一回だけ多重録音のハーモニーでレコーディングし、ディレイ音を逆回転でフェードイン。締めくくりは正回転のこのフレーズ+ディレイでリピート。
ささいなお遊びにしてはとてつもなく手が込んでいます。
おっしゃる通り、このアルバム以降こう言った遊び(正にブリッティッシュ!)はほとんど影を潜めます。
彼らにとって少しずつ音楽との関わり方、捉え方が変わっていったのでしょうね。
それをどう受け止めるのかも聴き手の自由なのではないでしょうか。
lifeisreal
2008/11/25 21:56

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